「雇い主を選ぶのって、恋愛に似てるよね」
そんな話題が出たとき、すごく腑に落ちたんです。
ぼくが会社を辞めたとき、周囲の反応は真っ二つに分かれました。
一方は、「今後も一緒に仕事がしたい」と、業務委託のオファーをくださった方々。
もう一方は、「社内にはもう関わらないでほしい」と距離を取る方々。
後者には上層部の人が多く、ぼくが辞めることを“裏切り”のように感じたそうです。
ぼくがそのまま会社や上司に「ここで働かせてください!(千と千尋の千尋風に)」ってなっていれば、問題なかったのかもしれません。でも「辞めます」と言った途端、彼らからの興味はスッと消えていきました。
つまり、ぼくが「別れを切り出した側」だったんです。
──恋愛みたいですよね(笑)
恋愛でも、こういう構図ってありますよね:
- 相手:好き|自分:好き → 成立
- 相手:好き|自分:嫌い → 決定権は自分
- 相手:嫌い|自分:好き → 決定権は相手
- 相手:嫌い|自分:嫌い → 不成立
仕事の関係も、Win-Winの“相思相愛”がやっぱり理想。
勤め先、取引先、お客さん、上司、同僚、部下、投資家──
どんな立場であっても、信頼し合えて、好かれ合ってる関係の方がやっぱりうまくいきます。
もちろんこれは“気持ち”の話なので、仕事の出来や出来事によって変化します。
最初の印象が悪くても、信頼を取り戻せることもある。
むしろ「最初は苦手だったけど、今は大好き」という関係も少なくありません。
やっぱり、誰かに必要とされるってうれしいものです。
無理に好かれようとしなくてもいい。
でも──いろんな人を好きになれる人のほうが、共に働ける人はきっと多くなるはずです。
そういえば、Amazonでは退職者にさえ支援金を出すと聞きました。
その人たちが別業界で成功し、またAmazonに仕事を持ってくる。
そういう“つながりの循環”が、いまや医薬品の販売にまでつながっているとか。
以前、日本を代表する大企業の人事部の方がこう言っていました。
「たとえご縁がなかった人でも、いつかまた道が交差するかもしれないから、関係は大事にしています」
別れも出会いも、すべてに意味がある。
だからこそ、人との縁は、大切にしたい。
あなたは今、仕事で“相思相愛”の状態になっていますか?
あなたが、好きな人たちと仕事ができますように。