君の意味

金沢勇希の『君の意味』

世界の見え方を自分で決める

今日は、アメリカのコスメメーカーから依頼を受けて、店舗装飾の製作をしていました。

先方が指定してきたPantoneカラーに合わせて、インクジェットで色の再現をしていたんですが、これがなかなか難しい。

ふと、昔の大学のデザイン初級クラスを思い出しました。

「渡された色と同じ色を絵具で調合してつくれ」という課題。

あのときは楽勝でしたが、インクジェットで色合わせするのに四苦八苦。

識色測定器などがなかったので、試し印刷をしては印刷データを変更して、というのを繰り返していました。

また、目に見える色と、カメラで撮ったときの色が違うので、アメリカのクライアントに送る写真にもすごく気を使います。

そんな中、印刷を手伝ってくれていた同僚が、「色は脳が作っているものだ」という話をしてくれました。

たとえば印刷業界で使われるCMYKのM、つまりマゼンタは、プリズムで分解される光のスペクトルには存在しない色。

虹の中にもマゼンタは入っていないとか。

赤と青の光を同時に見たとき、脳が作り出す色だと言われているようです。

それを聞いて、また大学時代の課題を思い出しました。

無数のカラーカードの中から、ある1色を選び、それを他の2色の前に置くと──

「置かれた同じ1色なのに、背景によって色が違って見える」

という現象が起きるんです。

現実の色は変わっていないのに、ぼくたちの目を通して脳で認識される「見え方」は変わる。

本当に不思議です。

これって、たとえば「片目で見ると自分の鼻が見えるのに、両目だと消える」現象と似ています。

実は視界には入っているのに、脳が勝手に情報を“削除”してるんですよね。

つまり、脳が世界をどう捉えるかで見え方が変わる、と。

だからこそ、「何を意識するか」はとても大事です。

たとえば、青い車を買おうと決めた途端、やたらと青い車が目に入るようになる。

あの現象が利用できます。

実際、何かを見つけたいときやアイデアを探すときは、「自分が何を探しているのか」を明確にしておくと、脳が勝手に情報を拾ってくれます。

ぼくが過去に1年で14kg痩せたときも、膝の十字靭帯をケガして運動できなかったので、

「運動しないで痩せる方法ってないかな?」と考えていたんです。

すると2日後、ふと目に入ったメンズエステのチラシに「運動せずに痩せる!」って書いてありました(笑)

高いお金を払いましたが、ちゃんと結果が出ました。

――つまり、脳って、意識すれば勝手に答えを日々の生活の中で探してくれる。

あなたは、何を意識して探しますか?

あなたの脳が、今のあなたに必要な答えを、見つけてくれますように。

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